
タイ通訳相場と現地・日本人通訳の選び方ガイド
活気あふれるビジネスの中心地として、また、心癒される観光地として、タイは多くの日本人を魅了し続けています。しかし、その魅力を最大限に享受し、ビジネスを成功に導くためには「言葉の壁」を越えることが不可欠です。
「重要な商談を絶対に成功させたい」 「現地の工場で、細かい技術指導を正確に行いたい」 「ガイドブックには載っていない、特別な場所を巡る旅行にしたい」 「家族や大切な人との旅行で、一切のストレスなく快適に過ごしたい」
そんな時こそ頼れるのが、現地で活躍する『タイ通訳』の存在です。
この記事では、タイ現地、特にバンコクでの通訳手配に特化し、これまで1,000社以上の企業様の海外展開をサポートしてきた知見を基に、以下の点を徹底的に解説します。
- 目的別のリアルな料金相場
- 安心できる通訳者の探し方と比較
- 料金が決まる仕組みと、無駄な費用をかけないコツ
- 「こんなはずでは…」を防ぐ、失敗しないための重要ポイント
初めてタイで通訳を依頼する方でも、この記事を読み終える頃には、ご自身の目的と予算に最適な通訳者を見つけるための知識が身についているはずです。ぜひ最後までお付き合いください。
通訳料金の相場と価格決定の5要因

タイ現地での通訳料金相場一覧
まず最も気になる「結局いくらかかるのか?」という疑問にお答えします。タイ現地での通訳料金は、依頼する内容によって大きく変動します。以下に、目的別の料金相場をまとめました。
(※この記事では、1タイバーツ(THB) = 4.0円 として計算しています。最新のレートはご確認ください。)
通訳の目的・内容 | 半日(~4時間) | 1日(~8時間) | こんな方におすすめ |
観光ガイド・プライベートアテンド | (約20,000円~) | 5,000 THB~(約30,000円~) | 7,500 THB~・空港送迎、ショッピング同行 ・簡単なレストランでの食事 | ・個人旅行者
一般ビジネス通訳(逐次) | (約20,000円~) | 5,000 THB~(約40,000円~) | 10,000 THB~・展示会での簡単な説明 ・技能実習生の簡単な面接 | ・一般的な商談、市場調査
専門分野の通訳(逐次) | (約35,000円~) | 8,750 THB~(約60,000円~) | 15,000 THB~・工場視察、技術指導 ・法務、医療、IRなど専門会議 | ・重要な商談、契約交渉
同時通訳・ウィスパリング | (約40,000円~) | 10,000 THB~(約90,000円~) | 22,500 THB~・株主総会、記者会見 ・要人(VIP)の表敬訪問 | ・国際会議、大規模セミナー
上記の表を見ていただくと分かる通り、簡単な観光案内と専門的なビジネス会議では、料金に数倍の差が出ます。これは、通訳者に求められるスキルや知識、そして責任の重さが全く異なるためです。
ご自身の目的はどのレベルに該当するのか、この表を参考に当たりをつけ、次のセクションで「なぜこの料金になるのか」「どうやって最適な通訳者を探すのか」を詳しく見ていきましょう。
タイ通訳の手配方法とそれぞれの特徴
「タイで通訳が必要」となったとき、手配する方法は主に3つあります。それぞれにメリット・デメリットがあり、ご自身の状況や何を重視するかによって最適な選択肢は変わります。
方法①:日本の通訳会社に、タイ現地通訳を手配してもらう
日本国内にある、タイ語に強い通訳会社を通じて、タイ在住の通訳者を派遣してもらう方法です。
- メリット:
- 圧倒的な安心感と手軽さ: 問い合わせから見積もり、契約、支払いまで、すべて日本語で完結します。海外との煩雑なやり取りは一切不要です。
- 品質の担保: 多くの会社では、独自の基準で通訳者のスキルチェックを行っています。そのため、質の高い通訳者が派遣される可能性が非常に高いです。
- トラブル対応: 万が一、通訳者とトラブルがあった場合や、相性が合わなかった場合でも、会社が間に入って対応してくれるため安心です。
- 経理処理の容易さ: 日本の法人として請求書を発行してくれるため、企業の経費として処理するのが非常にスムーズです。
- デメリット:
- 費用が割高になる傾向: 現地の会社や個人に直接依頼するのに比べ、仲介手数料や管理費が含まれるため、料金は高くなることが一般的です。
- こんな方におすすめ:
- 初めてタイで通訳を依頼する方
- 絶対に失敗できない重要なビジネスで利用する方
- 品質と安心感を最優先したい方
- 経費精算をスムーズに行いたい企業の担当者様
方法②:タイ現地の通訳会社(日系含む)に直接依頼する
タイに拠点を置く通訳エージェントに、ウェブサイトやメールで直接連絡を取る方法です。日系の会社も多く存在します。
- メリット:
- 比較的リーズナブル: 日本の会社を経由するよりも、費用を抑えられる可能性があります。
- 現地情報に精通: 現地の交通事情や商習慣に詳しいため、より柔軟な対応が期待できる場合があります。
- デメリット:
- 品質のばらつき: 会社によって登録している通訳者の質に大きな差があります。良い会社を見極める目が必要です。
- コミュニケーションの壁: 担当者とのやり取りが英語やタイ語になる場合があります。また、日本のビジネス習慣とは異なる対応をされる可能性も考慮する必要があります。
- 支払い方法の確認: 日本円での支払いや日本の銀行への振込に対応していない場合があり、海外送金の手間や手数料がかかることがあります。
- こんな方におすすめ:
- タイでのビジネス経験が豊富で、現地の事情にある程度詳しい方
- コストを重視し、英語でのコミュニケーションに不安がない方
- 信頼できる現地の通訳会社を、知人などから紹介してもらえる方
方法③:個人(フリーランス)の通訳者に直接依頼する
SNSや個人のウェブサイト、知人の紹介などを通じて、フリーランスで活動している通訳者に直接コンタクトを取る方法です。
- メリット:
- 最も費用を抑えられる可能性: 仲介者がいないため、料金は最も安くなる可能性があります。交渉次第で柔軟な対応も期待できます。
- デメリット:
- 信頼性の見極めが非常に困難: 提示された経歴やスキルが本当かどうかを判断する術がありません。「ビジネスレベル」と聞いていたのに、実際は日常会話もおぼつかなかった、というケースも。
- トラブル時のリスクは全て自己責任: 遅刻や突然のキャンセル、情報漏洩といったトラブルが発生しても、代わりの手配や補償は誰もしてくれません。
- 契約・支払いの煩雑さ: 契約書の締結や前金の支払いが必要なこともあります。
- こんな方におすすめ:
- コストを最優先し、ある程度のリスクは許容できる方
- 非常に信頼できる知人から、実績のあるフリーランス通訳者を紹介してもらえる場合
- ビジネス目的ではなく、簡単な観光案内など、万が一失敗しても損害が少ない用途で利用する方
まとめると、以下の表のようになります。
手配方法 | 日本の通訳会社 | タイ現地の通訳会社 | 個人(フリーランス) |
品質・安心感 | ◎品質チェックがあり、トラブル対応も万全で安心。 | 〇会社による差が大きい。日系企業は比較的安心。 | △スキルや信頼性の見極めが困難。 |
費用感 | △割高な傾向。 | 〇比較的リーズナブル。 | ◎最も安い可能性あり。 |
手軽さ・利便性 | ◎全て日本語で完結。日本円での請求書払いが可能。 | △英語・タイ語でのやり取りや、海外送金が必要な場合も。 | △契約や支払いを全て個人間で調整する必要があり煩雑。 |
リスク | 〇低い。 | △品質や支払い方法など、見極めが必要。 | ×突然のキャンセルなど、トラブルは全て自己責任。 |
こんな方におすすめ | ・初めての方・品質や安心感を最優先したい方・重要なビジネスで利用する方 | ・タイでの経験が豊富な方・コストを重視し、英語対応できる方・信頼できる現地企業を知っている方 | ・コストを最優先する方・リスクを許容できる方・信頼できる紹介がある方 |
通訳料金が変動する5つの基準

「半日で2万円の人と4万円の人がいるのはなぜ?」その疑問を解消するために、通訳料金を構成する5つの要素を詳しく解説します。これらの要素を理解することで、見積もりが適正かどうかを判断できるようになります。
① 通訳者のスキルとレベル
これが料金を決定する最も大きな要因です。通訳者は、語学力や経験によってランク分けされています。
- Sクラス(ネイティブ・同時通訳レベル): 日本語もタイ語もネイティブ同然。高度な専門知識と豊富な経験を持ち、国際会議の同時通訳やVIP対応など、最高レベルの場面で活躍。
- Aクラス(ビジネスレベル): 専門分野の商談や契約交渉、工場での技術指導など、ビジネスの最前線で問題なく業務を遂行できるレベル。
- Bクラス(日常会話・一般業務レベル): 旅行同行や簡単な打ち合わせ、展示会でのアテンドなど、専門知識を必要としない場面で円滑なコミュニケーションをサポート。
当然、クラスが上がるほど料金は高くなります。重要なビジネスで費用を惜しんでBクラスの通訳者に依頼した結果、話が全く伝わらず商談が破談になった、というのでは本末転倒です。目的に合ったレベルの通訳者を選ぶことが重要です。
② 通訳の種類(逐次・同時・ウィスパリング)
通訳には、その方法(形式)によっていくつかの種類があり、求められる技術レベルが異なるため料金も変わります。
- 逐次(ちくじ)通訳: 最も一般的な形式。発言者が「センテンスごと」や「数分ごと」など、ある程度まとまった内容を話した後、通訳者がまとめて訳します。時間が倍かかりますが、その分、正確性が高いのが特徴です。商談や会議、視察などで使われます。
- 同時通訳: 発言者の話を聞きながら、ほぼ「同時」に通訳を進める高度な技術。専用の機材(ブースやイヤホン)が必要で、通訳者は極度の集中力を要するため、通常2~3人1組で15分ごとに交代しながら行います。国際会議や大規模セミナーで使われます。
- ウィスパリング通訳: 同時通訳の一種で、機材を使わず、聞き手1~2名のすぐ隣で、ささやくように(whisper)通訳する方法です。役員会議や少人数のVIP対応などで使われます。
③ 通訳時間(拘束時間)
通訳料金は、実際に通訳をしている時間だけでなく、通訳者を拘束する時間に対して発生します。
- 半日拘束: 4時間まで
- 終日(1日)拘束: 8時間まで(昼食休憩1時間を含む)
これが基本単位となります。「通訳は1時間だけでいい」という場合でも、通訳者はその前後の予定をブロックする必要があるため、「半日料金」が最低料金として設定されていることがほとんどです。契約時間を超えた場合は、1時間ごとに割高な「延長料金」が発生しますので、余裕を持った時間で依頼しましょう。
④ 派遣エリア(バンコク市内か、郊外か)
通訳を依頼する「場所」も料金に影響します。特にタイでは、バンコク市内かそれ以外かで大きく変わります。
- バンコク市内: 多くの通訳者がバンコク首都圏に在住しているため、基本料金の範囲内で対応可能です。
- バンコク郊外: アユタヤ、パタヤ、チョンブリ(シラチャ)などの工業団地やリゾート地へ派遣する場合、バンコクからの移動時間と交通費が別途必要になります。移動時間も拘束時間に含まれたり、「出張手当」として追加料金が発生したりします。
例えば、バンコクからアユタヤまでは車で片道1.5~2時間かかります。往復で3~4時間を通訳者の移動のために拘束することになるため、その分の費用が上乗せされるのは当然と言えるでしょう。
⑤ 通訳内容の専門性
日常会話レベルの通訳と、専門用語が飛び交う会議の通訳では、通訳者の事前準備の負担が全く異なります。
- 一般会話: 観光、ショッピング、簡単な挨拶など。
- 一般ビジネス: 定例会議、市場調査など。
- 専門ビジネス: 自動車部品、化学、IT、医療、法務、金融など、特定の業界知識や専門用語の理解が不可欠な内容。
専門性が高くなるほど、通訳者は事前に膨大な資料を読み込み、用語を学習する必要があります。この準備時間と労力に対する対価として、料金が高く設定されています。
通訳者を選ぶ際の注意点と比較ポイント
料金体系を理解した上で、次に「良い通訳者」を選ぶための、より本質的なポイントを3つご紹介します。これを知っているだけで、失敗のリスクを劇的に減らすことができます。
ポイント①:「タイ語が堪能な日本人」と「日本語が堪能なタイ人」どちらが良い?
これは永遠のテーマとも言えますが、結論から言うと「どちらが良い、悪いではなく、目的に応じて使い分けるのが正解」です。それぞれの強みと弱みを理解しましょう。
- タイ語が堪能な日本人 通訳者
- 強み:
- 完璧な日本語力: 日本人クライアントの意図、微妙なニュアンス、ビジネス上の「行間」まで100%理解し、それをタイ語で表現しようと努めます。報告・連絡・相談もスムーズです。
- 日本のビジネス文化への理解: 日本企業特有の文化や意思決定プロセスを理解しているため、会議の進行や商談の落としどころについて、日本人側の視点に立ったサポートが期待できます。
- 弱み:
- タイ語の表現が、タイ人ネイティブからすると少し硬かったり、不自然に聞こえたりする場合があります。
- タイ語が堪能な日本人通訳者の人数が少ないため、費用が高くなる傾向があります。
- 強み:
- 日本語が堪能なタイ人 通訳者
- 強み:
- 完璧なタイ語力と文化への理解: 現地の文化や習慣に根差した、自然で円滑なコミュニケーションが可能です。相手の表情や言葉の裏にあるタイ人特有の感情を読み取り、場を和ませるなど、柔軟な対応が期待できます。
- コストパフォーマンス: 日本人通訳者に比べて数が多く、比較的リーズナブルな料金で依頼できることが多いです。
- 弱み:
- 日本語能力試験N1を持っていても、日本のビジネスにおける独特の言い回しや謙譲表現、曖昧な表現の意図を完全に汲み取れない場合があります。
- 「たぶん大丈夫です」「問題ないです」といった返答が、日本人の感覚とは異なることがあるため、確認作業が重要になります。
- 強み:
【結論】
- 契約交渉、クレーム処理、技術的な細部の確認など、こちらの意図を100%正確に伝えたい場面 ⇒ 日本人通訳者が安心。
- 相手との良好な関係構築、現地の情報収集、市場調査、一般的な商談 ⇒ タイ人通訳者が活躍。
ポイント②:得意な業界や分野の実績を確認する
語学力と同じくらい重要なのが、その分野の「知識と経験」です。
例えば、自動車部品工場の監査に、ファッション関係の通訳経験しかない人を派遣しても、専門用語が分からず話になりません。
依頼する際には、必ず「自社の業界(例:製造業、IT、食品など)での通訳経験があるか」を確認しましょう。信頼できる通訳会社であれば、依頼内容に応じて、その分野に最も適した経歴を持つ通訳者を提案してくれます。
ポイント③:「格安」の裏にあるリスクを理解する
相場よりも著しく安い料金には、必ず理由があります。
「バンコクの街角で声をかけた日本語が話せるという学生に、市場での買い付け通訳を頼んだら、相場の倍近い値段で買わされ、裏で店と結託してキックバックをもらっていた」 「フリーランスの格安通訳に商談を依頼したら、当日になって『バイクが故障した』と連絡があり、結局現れなかった」
これらは実際に起こりうる話です。特にビジネスで利用する場合、通訳の質の低さは、単なるコミュニケーション不足では済まされません。会社の信用を失い、数百万、数千万円のビジネスチャンスを逃すことにも繋がりかねないのです。
目先の数万円を節約しようとした結果、その何十倍もの損失を被る可能性があることを、肝に銘じておきましょう。
タイでの通訳活用例:目的別・シーン別ガイド

ここでは、ビジネスとプライベートの両面から、具体的な活用シーンをご紹介します。
【ビジネスシーン】
- 商談・展示会アテンド(in バンコク)
- 自社製品の魅力を伝え、相手のニーズを引き出すコミュニケーション能力が求められます。タイ人バイヤーの心を掴むには、タイ人通訳者の柔軟な対応が活きることも多いです。
- 工場視察・技術指導(in アユタヤ、シラチャなど)
- 製造ラインの専門用語や安全基準など、正確性が命の場面。間違いが許されないため、製造業の経験が豊富な日本人通訳者、もしくはその分野に特化したタイ人通訳者が必須です。
- 技能実習生の現地での面接
- 候補者の人柄や意欲を見極める重要な場面。候補者がリラックスして話せるよう、丁寧で分かりやすい言葉遣いができる通訳者が求められます。
- 社内会議・研修(現地法人スタッフ向け)
- 日本人経営者の方針を、タイ人スタッフに分かりやすく、そしてモチベーションが上がるように伝える必要があります。タイ人の国民性を理解した通訳者の存在が、組織の一体感を高めます。
- 会食・ゴルフなどの接待
- ビジネスの話だけでなく、雑談で場を盛り上げるスキルも重要です。会話のテンポを良くし、双方の距離を縮めることができる、コミュニケーション能力の高い通訳者が活躍します。
【プライベート・旅行シーン】
- 空港送迎・ホテルチェックイン
- タイに到着した瞬間から、言葉の心配なくスムーズに行動を開始できます。重い荷物を持ってタクシーと交渉するストレスから解放されます。
- オーダーメイドの観光・視察
- 「世界遺産のアユタヤを、歴史に詳しいガイドの説明付きで半日巡り、午後は現地の人が行くようなローカルマーケットを体験したい」といった、ガイドブックにはない自由な旅を実現できます。
- ショッピング同行
- 高級ブランド店での丁寧な対応から、チャトゥチャック市場での価格交渉まで、買い物を最大限に楽しむためのサポートをします。偽物を買わされるリスクも防げます。
- レストランの予約・食事
- 予約困難な高級レストランの手配から、メニュー選び、アレルギー対応の伝達まで、食に関するあらゆるリクエストに応えます。
- 病院の付き添い
- 旅行中に体調を崩した際など、最も不安な場面で頼りになります。症状を正確に医師に伝え、診断内容を理解するためのサポートは不可欠です。
通訳にかかる追加費用と注意点
見積もりを見て「思ったより高い」と感じることがないよう、通訳料金本体以外に発生する可能性のある費用を事前に把握しておきましょう。
交通費
通訳者の自宅から集合場所、そして解散場所までの実費交通費です。バンコク市内であればBTS(スカイトレイン)やMRT(地下鉄)、タクシー代などが該当します。
出張関連費用(バンコク郊外の場合)
バンコク郊外での通訳業務の場合、移動拘束費が発生することがあります。これは、通訳業務をしていなくてもバンコクからアユタヤなどへ移動する時間も、通訳者を拘束していると見なされ、料金が発生します。またミニバン代やタクシー代などの実費も出張関連費用として発生します。
車両手配料金
移動が多い日や、公共交通機関での移動が不便な工場地帯へ行く場合は、通訳と合わせてチャーター車(ドライバー付き)を手配するのが非常に効率的で快適です。セダンタイプから、大人数で乗れるハイエースのようなバンタイプまで選択可能です。料金は車種や時間によって異なりますが、1日あたり2,500~4,000THB(約10,000~16,000円、ガソリン代・高速代込みの場合が多い)が目安です。
宿泊費
早朝からの業務や深夜に及ぶ業務で、公共交通機関がない場合や、数日間にわたる地方出張の場合に、通訳者の宿泊費(実費)が必要となります。
時間外手当
契約時間(例:8時間)を超えて業務が延長した場合に発生します。1時間あたりの料金は、通常時間内の料金よりも25%増しなど割高に設定されています。
キャンセル料
正式に依頼した後のキャンセルには、規定のキャンセル料が発生します。「7日前まで50%、前日・当日は100%」のように、依頼確定からの日数に応じて料金が変わるのが一般的です。
アットグローバルの通訳サービスの強み

私たちアットグローバルは、単に言葉を置き換えるだけの通訳手配会社ではありません。お客様がタイでどのようなビジネスを成功させたいのか、どのような体験を求めているのかを深く理解し、その目的達成のために言語の面から徹底的にサポートする「ビジネスパートナー」です。
厳しい基準をクリアした国内外の優秀なタイ語通訳者ネットワークと、お客様の業界や目的に精通した専門コーディネーターが連携いたします。重要な商談や専門的な技術指導から、心に残る特別なプライベート旅行のアテンドまで、あらゆるシーンに最適な「人」をアサインすることをお約束します。
言葉の壁を越え、お客様がタイで最高の成果を得るために、そして、心から満足のいく体験をするために、ぜひアットグローバルにお任せください。企画段階から業務完了まで、貴社のビジネスに誠心誠意伴走します。タイでの通訳は、ぜひアットグローバルにお任せください。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。
通訳依頼の流れ:5つのステップで手配完了
最後に、実際に通訳を依頼する際の具体的な流れを5つのステップでご紹介します。日本にいる間にすべての手配を完了させて、安心してタイへ出発しましょう。
【STEP1】問い合わせ・見積もり依頼
まずは通訳会社に連絡します。その際、以下の情報をできるだけ詳しく伝えると、スムーズで正確な見積もりが出てきます。
- 日時: 〇年〇月〇日(〇) 〇時~〇時
- 場所: 集合場所、訪問先の名称・住所(例:バンコク市内のホテル、アユタヤの〇〇工業団地にあるABC社など)
- 目的・内容: 商談、工場視察、観光など
- 通訳形式: 逐次、ウィスパリングなど(分からなければ「商談で使いたい」と伝えればOK)
- 分野: 自動車、食品、ITなど
- 希望する通訳者のタイプ: 日本人、タイ人、性別など希望があれば
【STEP2】通訳者の提案・選定
依頼内容に基づき、通訳会社が最適な通訳者のプロフィール(経歴、実績、得意分野など)を提案してくれます。内容をよく確認し、不明点があれば質問しましょう。重要な案件であれば、事前にオンラインでの簡単な顔合わせが可能か相談してみるのも良いでしょう。
【STEP3】正式依頼・契約
提案された通訳者で問題がなければ、正式に依頼します。会社によっては、ここで契約書を取り交わしたり、前金が必要な場合があります。
【STEP4】事前資料の共有
これは通訳の質を左右する最も重要なステップです。通訳者も事前の準備なしでは本領を発揮できません。ぶっつけ本番で完璧な通訳は不可能です。
- 会議のアジェンダ(議題)
- プレゼンテーション資料
- 会社案内、ウェブサイトのURL
- 参加者の役職・氏名リスト
- 専門用語や社内用語のリスト
これらの資料を、できれば1週間前までに共有することで、通訳者は万全の準備を整えることができ、当日のパフォーマンスが格段に向上します。
【STEP5】現地で合流・業務開始
当日は、指定の時間・場所で通訳者と合流します。業務開始前に簡単な打ち合わせを行い、その日の流れや特に伝えてほしいポイントなどを最終確認すると、よりスムーズに進行できます。
タイ通訳相場まとめ
- タイ現地での通訳料金は目的や内容により大きく異なる
- 通訳の手配方法は「日本の通訳会社」「現地通訳会社」「個人依頼」の3つがある
- 通訳料金はスキル、通訳形式、拘束時間、派遣場所、専門性の5要素で決まる
- 半日通訳の相場は観光で約5,000THB~、専門通訳で約8,750THB~
- 通訳者の選定ではスキルのクラス分け(S/A/B)を基準にするのが重要
- 日本人通訳とタイ人通訳は目的によって使い分けるべき
- 通訳依頼には交通費・出張費・宿泊費・時間外手当などの追加費用が発生する可能性がある
- 専門分野に強い通訳者の実績を確認することで失敗のリスクを減らせる